国立大学法人 筑波大学
国際産学連携本部 特任教授
(昭60卒)
各務原市出身
名古屋大学大学院工学研究科修士を修了した後、科学技術庁(現在の文部科学省)に入庁。
原子力安全、宇宙開発、原子力等の分野に携わり、その後、在米国日本大使館科学技術担当参事官、
文部科学省国際課企画調整室長などを歴任。
現在は、筑波大学の特任教授として、産学連携拠点形成の統括や産学連携に関する新事業・新産業
の企画および運営の統括としてご活動されています。
国立大学法人 筑波大学
国際産学連携本部 特任教授
(昭60卒)
各務原市出身
名古屋大学大学院工学研究科修士を修了した後、科学技術庁(現在の文部科学省)に入庁。
原子力安全、宇宙開発、原子力等の分野に携わり、その後、在米国日本大使館科学技術担当参事官、
文部科学省国際課企画調整室長などを歴任。
現在は、筑波大学の特任教授として、産学連携拠点形成の統括や産学連携に関する新事業・新産業
の企画および運営の統括としてご活動されています。
都心にありながら豊かな緑に包まれた文京区
駅を降りると学生の活気と、静かに佇む大学が交差する空気に、自然と背筋が伸びる。長年にわたり科学技術政策の現場を歩み、今なお第一線で社会と研究の懸け橋を担う一人の同窓生に、お忙しい合間を縫って筑波大学の東京キャンパスでお話を伺いました。
(聞き手 加藤信子(平6卒))
今は筑波大学の特任教授として、国内最大級の研究学園都市であるつくば地域を拠点に、研究成果を社会に実装する取り組みやイノベーション創出の推進に携わっています。産官学の連携を進めるプラットフォームづくりや、スタートアップの支援、新しい産業の創出など、さまざまなプレイヤーが交わる場を設計・運営する役割を担っています。
まさにそうです。今、力を入れているのは、単なる支援ではなく、〝対話の場”を生み出すことです。研究者や企業、行政関係者といった立場の異なる人々が集い、未来について語り合い、共に形にしていく場をつくる。そこから新しい一歩が踏み出せると考えています。
「科学者や日本の研究開発を支援したい」という思いが出発点でした。大学院修士を修了後、科学技術庁(現在の文部科学省)に入庁し、科学技術政策の立案・実行に長年携わってきました。研究予算の配分やプロジェクトの設計、制度設計など科学技術を支える様々な仕組みづくりなど。特に、日本の未来を支える研究者の皆さんの努力が、より良い形で社会に活かされるように、研究の最前線と政策の現場をつなぐ立場として、現場の声を丁寧に聞き取り、それを制度に反映していく。その仕事には、大きなやりがいを感じていました。
スピード感とインパクトのある取り組みに挑戦しています。より現場に近い立場である大学の潜在力を最大限に活かすためには、制度や組織の壁を乗り越え自ら未来を構想し、多様なステークホルダーと協働していくための〝熱意”と〝創造力”が不可欠です。スタートアップの支援、起業家精神の育成、大学改革の推進など、「人と知がつながり、未来をつくる」という理念のもと、さまざまなプロジェクトを動かしています。
北高での3年間は、本当にかけがえのない時間でした。自由な校風の中、自分のペースで学ぶことができて、授業や部活動、行事を通じて多くの学びがありました。なかでも特に印象深いのは物理の授業です。
素晴らしい恩師に出会いました。教科書の内容をただ覚えるのではなく、「なぜそうなるのか?」を自分で問い、考え、実験や観察で確かめていくという姿勢を教えていただきました。〝見えない現象をどうイメージし、理解していくか”。考えることの楽しさ、学びの奥深さや面白さを、実感をもって知ったのがこの頃でした。
まさにそうですね。今の仕事でも、新しい課題に挑む際には、「自分で考え、やり抜く力」が非常に重要。高校時代に、自ら課題を設定し、それをどう解決するか。試行錯誤しながら取り組んだ経験が、今の自分の基盤になっています。理屈では説明しきれない〝勢い”や〝柔軟な発想”もこの時に育まれたもの。「とにかくやってみよう!」と思える前向きな気持ちや仲間と協力して取り組む姿勢も。
文化祭や体育祭、修学旅行など、行事を通じてクラスメートと協力して取り組んだ経験は、今でも心温まる思い出です。何気ない日常の会話や笑い合った時間も、とても大切な記憶として残っています。
高校で出会う仲間との時間は、皆さんにとってきっと一生の宝物になります。目の前のことに全力で取り組み、そこで得られる経験や人とのつながりを、ぜひ大切にしてほしいと思います。「なぜ?」「どうすれば?」という問いを持ち続けてください。その問いを大切にしながら、自分の考えを深めていくことで、自分だけの道が見えてくるはずです。自分らしく、誇りを持って歩んでほしいです。皆さんの未来に、大きな可能性が広がっていることを心より願っています。
取材を終え、キャンパスの廊下を歩く時、教室の窓越しに見えた真剣な眼差しで学ぶ社会人たちの姿にふと足が止まる。あの張り詰めた空気の正体は、知を求め、未来を見つめる人々の熱意だと。
気づけば、再び背筋がしゃんと伸び、何とも言えない清々しさとともに大学を後にしました。
同窓生が、明日の日本の未来を作っている。そんな事実を早く伝えたい気持ちでいっぱいでした。